生命保険

平均は参考にならない?死亡保険の死亡保障額はいくらに設定すべきか

死亡保険の保障額はとても重要です。しかし契約する多くの人がよく分からず、保険会社が提示する平均や一般的な数字を見て決めてしまいます。

平均的、一般的な数字はあくまで参考程度のものですから、その数字が自分に当てはまるとも限りません。

ではどのようにして保険金額を決めるべきなでしょうか?

本ページでは「死亡保障額をどのように決めるべきか」を解説します。

自分(及び家族)が必要な金額に設定する

保障額(保険金)は人それぞれ生活スタイルによって大きく変わってきます。

極論ですが年収3,000万円以上、資産数十億ある人が平均値と言われている1,000万円~2,000万円の保障額に設定する意味はありません。

平均は何の参考にもならない

保障額は自分が必要な金額に設定しなければ意味がありません。生命保険に加入している人は全国にたくさんおり、10代から高齢者まで、老若男女問わず加入しています。

その中には年収300万円の人もいれば、3,000万円以上の人もいます。

家族構成で見ても子どもがいる人、いない人、また独身の人もいます。

保険金額の平均値というのは高所得の人、低所得の人、子どもが3人いる人、いない人が設定している保険金額の平均値です。

そのため平均値はほとんど参考になりません。

必要な金額を求める

死亡保障は家族のためのものです。万が一のことがあった際に、家族が必要となる金額を求めます。家族構成、年齢により必要となる保障額は変わってきます。

計算方法ですが、まずは死亡後に遺族がかかる生活費等各費用を見積もります。葬儀費用のように一時的にかかる費用もあれば、住居費や食費のように日々・月々かかるものもあります。

葬儀費用などは300万円などと相場を考慮して決めればよいですが(もう少し安くしたいのであれば下げてください)、日々・月々かかるものはどこまで見積もるのでしょうか?

平均余命という考え方があります。平均寿命から今の年齢を差し引きます。40歳の女性なら平均寿命87歳から40を引いて、47年が平均余命となります。

平均余命分だけ基本生活費や住居費・保険料等を積み重ねればいいのですが、食費や被服費・家事用品費・光熱費などの基本生活費は、子供が独立するまでは現在の7割、子供の独立後は現在の5割にするという考え方が一般的です。

住居費に関しては、持家なら固定資産税・修繕費、賃貸なら家賃ですが、将来的に買い替えるのであればその支出も考えます。住居費は、死亡後も5割~7割に減らない経費として考えます。

なおローンで持家を買うような場合、住宅ローン契約時に団体信用生命保険に入ることが一般的です(フラット35の場合は加入が任意で選べます)。

これはローン契約者の死亡後に、住宅ローンを免除するという保険です。よって住宅ローンの返済は、必要保障額計算で考慮する必要はありません。

その他お子さんがいれば教育費負担も大きく、私立に行かせたいか公立に行かせたいかを考慮しつつ見積もります。ちなみにずっと公立であれば大学までの教育費は600万円程度、ずっと私立で大学の理系学部に進学する場合は2,300万円程度と幅があります。

その他車を持っていれば車両費、病気がちであれば医療費を見込んでおくことも考えられます。

※計算例は下の表でまとめています。

公的年金、会社の福利厚生を考慮する

ここまで死亡後にかかる費用の見積もりについて解説しました。

その結果として例えば1億円であれば、1億円の死亡保障額になるのかというとそうではありません。死亡時・死亡後に入ってくる収入や、現在ある貯蓄は差し引いて考えます。

ちなみには老後資金には9,000万円~1億円が必要という話もありますが、これも老後の生活にかかる費用の相場であり、老後の収入を差し引いた分だけ老後資金を用意すればいいということです。

遺族年金・老齢年金を考慮

公的年金制度は老後の生活を保障する老齢年金)だけでなく、加入者が年金をもらう前に亡くなった場合に、大黒柱を失った遺族の生活を保障する遺族年金)という役割も果たします。

遺族年金には以下のものがあります。

  1. 遺族基礎年金
  2. 遺族厚生年金

厚生年金加入中に死亡したり、厚生年金加入中に初診のある病気により、その後5年以内に死亡したりした場合は遺族厚生年金がもらえます。

また厚生年金に加入していなくても、高校生までの子供がいる場合は遺族基礎年金がもらえます。

また65歳以降になれば遺族年金にかえて老齢年金をもらうことになりますが、老齢厚生年金より遺族厚生年金のほうが有利であれば、遺族厚生年金をもらい続けることになります。

※遺族年金についてはこちらも参考にしてください:死亡保障は誰のため?こんな人に死亡保険は不要である。

会社によっては死亡退職金がある

死亡後の生活保障になるものとしては遺族年金の他、会社の福利厚生を考えておいたほうが良いと言えます。いわゆる死亡退職金です。

退職金制度がすべての会社にあるわけではありませんが、ある場合は死亡退職金を見込んでおくことになります。百万円もしくは千万円単位が見込まれますが、退職金には計算方法があります。

退職日の月給に勤続年数に応じた支給率をかけて計算されることが一般的ですが、退職金規程が調べられるのであれば計算方法が規定されています。

死亡保障額の計算方法の例

死亡保障額の考え方はわかりにくいので、計算事例をもとに理解してもらえればと思います。

あくまで概算です。実際に自分の生活環境に当てはめて見てください。

例1)夫婦とも30歳で子ども1人、3人家族の場合

このような家族構成で、さらに住まいは持家とします。

日々・月々かかる経費の月額として基本生活費25万円、住居費20万円(うち住宅ローン返済10万円)とします。

子どもは現在3歳で22歳での独立を想定、大学までの教育費は1,500万円程度を見積もります。葬儀費用は200万円ほどを見込みます。

さらに貯蓄が現在500万円、収入面においては夫の月収30万円・ボーナスが年間で60万円、妻の月収は20万円・ボーナスが年間で20万円とします。また夫婦とも22歳から勤めているものとします。

<支出・費用>

項目 金額 計算式
子供が独立前の基本生活費 3,990 現在の生活費×70%×子供が独立までの年数
子供が独立後の基本生活費 5,700 現在の生活費×50%×子供が独立してから平均余命まで
住居費 6,840 住宅ローン除く費用×平均余命
子供の教育費 1,500 私立大卒までの概算
葬儀費用 200 概算
費用合計

18,230

<収入・貯蓄>

項目 金額(万円) 計算式
妻の給与 9,100 65歳まで現在と同じと想定
遺族厚生年金 1,378 簡易な算式:(夫の年収÷12×300月)
÷200×3/4×65歳までの年数
遺族基礎年金 1,507 (780,100円+224,500円)×子が18歳までの年数
中高齢寡婦加算 1,170 585,100円×子が18歳から自身が65歳までの年数
老齢年金 2,908 年780,100円×65歳から平均余命
+(妻の年収÷12×500月÷200)×65歳から平均余命
死亡退職金 0
貯蓄 500
収入合計

16,593

※遺族年金・老齢年金は厳密な算式は使わず、概算で計算しています。

収入・貯蓄16,593万円-費用18,230万円

ー1,637万円

不足分は1,637万円となるので、この場合、2,000万円の保障があれば十分なくらいといえます。

例2)夫婦とも50歳で2人暮らしの場合

2つ目の例は子どもがいない中年夫婦です。

このような家族構成でこちらは賃貸暮らしとします。日々・月々かかる経費の月額として基本生活費25万円、住居費20万円とします。葬儀費用は300万円ほどを見込みます。

貯蓄が現在1,000万円、収入面においては夫の月収40万円・ボーナスが年間で100万円、妻の月収は8万円でボーナスなし(パートタイム勤務)とします。また夫は22歳から勤めていて、死亡退職金が750万円もらえるものとします。

<支出・費用>

項目 金額(万円) 計算式
基本生活費 7,770 現在の生活費×70%×平均余命
住居費 8,880 住居費×平均余命
子供の教育費 0 独立しているので掛からない
葬儀費用 300 概算
費用合計

16,950

<収入・貯蓄>

項目 金額(万円) 計算式
妻の給与 1,440 65歳まで現在と同じと想定
遺族厚生年金 2,253 簡易な算式:(夫の年収÷12×336月)÷200×3/4×平均余命
遺族基礎年金 0 子供がいないためもらえない
中高齢寡婦加算 878 585,100円×自身が65歳までの年数
老齢年金 1,716 簡易な算式:年780,100円×65歳から平均余命
死亡退職金 750 概算
貯蓄 1,000
収入合計

8,037

収入・貯蓄8,037万円-費用16,950万円

ー8,913万円

この場合、9,000万円程の保障が必要になってしまいます。

上記2事例を比較して

例2のほうが多くなってしまうのは、1つは前者(例1)の住宅ローンが通常、団体信用生命保険により死亡後返済免除になるためです。

30歳ぐらいですと残債が数千万円残っているケースもありますから、これを考慮しなくてよいのは大きいです。逆に住宅ローン支払いも必要保障額に含めてしまうと、二重の死亡保障になってしまいます。

もし団体信用生命保険に加入していないのであれば、住宅ローンの残債も必要保障額で考慮する必要があり、必要保障額が大きく変わります。

もう1つは、共働き世帯なのか専業主婦世帯なのかという問題もあります。専業主婦世帯であれば、一家の大黒柱を失った場合は死亡保障を大きく見積もることになります。遺族厚生年金でカバーできますが限界はあります。

まとめ

一般的に若い世代の方が必要額が大きくなるので保険金を高く、高齢になれば低くするべきだと言われていますが、上記例のように必ずしもそれが当てはまるとは限りません。

きちんと計算するのであれば、FP関係の書籍を読んでキャッシュフロー表(将来の収支見通し)を作れるようになり、さらに年金制度や退職金制度を理解することが必要になります。

ただしそれでは計算できる人は限られますので、「必要保障額」で検索して保険会社のサイト(オリックス生命のサイト等)で、数字を入れて計算結果を確認しましょう。

また、保険会社の営業や信頼できるファイナンシャルプランナーに計算してもらう方法もあります。

近年は保険会社の販売員だけでなく、総合的に保険を取り扱う保険相談サービスや窓口サービスも増えているので、信頼できるプランナーを探してみましょう。

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