医療保険

医療保険は「商品」の選び方より「保障」の選び方がはるかに大事!

医療保険を選ぶ要素は「保障(内容)の選び方」と「商品の選び方」の2つがあります。

どちらが大事かといえば、圧倒的に「保障の選び方」です。なぜならどんなに保険料が安い商品を選んでも、ムダな保障があればそれだけ余計に保険料を支払うことになるからです。

医療保険は保険選びの中でも最も難しいといっても差し支えありません。決めるときに悩むポイントが多くあるうえ、プロの間でも意見が割れていて答えがはっきりしないからです。そのため何も知らずに保険屋さんへ相談に行くと、相談相手を間違えた場合はカモにされる可能性があります。

そこでこの記事では、医療保険に加入したい人や見直しをしたい人が知っておくべき医療保険の選び方について解説します。

保険は主契約と特約(特則)から構成される

まず、保険は医療保険に限らず「主契約」と「特約」から構成されている点を理解しましょう。

主契約とはその保険の核となる保障で、必ず契約しなければならないものです。これに対して特約とは契約者が付加するかどうかを自由に決められる保障で、別の言葉で言えば「オプション」です。特約は保障が開始されてから単体で解約することができますが、主契約を解約すると特約とともにすべて解約になります。

  • 主契約:保険の核となる保障で、必ず契約しなければならないもの
  • 特約:契約者が付加するかどうかを自由に決められる保障

なお「特約」と「特則」という2つの言葉が使われることがあります。

「特則」も契約者が付加するかどうか自由に決められるのですが、特則は契約時にしか付加できず、保険期間の途中で解約できないというしばりがあるので注意してください。

主契約の選び方

記事執筆時点(2018年10月)の動向では、医療保険の主契約は主に、

  1. 入院給付金
  2. 手術給付金
  3. 放射線治療給付金

の3つで構成されている商品が大半です。そこで、まずはどの医療保険にも必ずと言っていいほどあるこれらの保障について、それぞれの選び方を順に解説します。

入院給付金の選び方

入院給付金とは入院1日ごとに決められた金額(入院給付金日額)を、入院日数に応じて受け取れる保障です。

入院給付金で決める要素は入院給付金日額と、1回の入院(1入院)ごとの支払限度日数です。

入院給付金日額の選び方

入院給付金日額は5000円~1万円程度にするのが一般的ですが、その決め方は意外と難しく、実際は何となく選んでいる人が大半です。しかし入院給付金日額は5000円より1万円のほうが保険料は高くなるので、本来、適当に選んではいけないところです。

入院すると医療機関では100万円を超えるような高額な医療費がかかることが珍しくありませんが、健康保険には「高額療養費制度」という仕組みがあり、普段負担している3割(6歳以上69歳以下)よりも自己負担する割合は低くおさえられています。入院給付金日額を決めるうえではこの高額療養費制度のことを知っているということが大前提となります。

関連記事:高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省

高額療養費制度が適用されると、その人の収入によって計算方法は変わりますが、仮に年収が500万円程度であれば、100万円の医療費が発生しても自己負担額は9万円弱におさえられます。計算式は以下のとおりですが、3割である30万円よりも大幅に少なくなっていることがわかるでしょう。

8万100円+(100万円-26万7000円)×1%=8万7430円

仮に医療費が200万円なら9万7430円、500万円なら13万4760円です。入院したときの負担総額は、これに差額ベッド代や諸雑費を加えた金額となります。

医療費は入院日数に比例しない

医療費のかかり方は病気の種類によって違うため、入院日数に比例して自己負担額が決まるわけではないところが金額を決めるのを難しくしている理由です。

仮に30日の入院で500万円の医療費がで生じたなら、1日あたりの自己負担額は13万4760円÷30日=4492円です。ここまで医療費が高額になるケースはまれなので、諸雑費を加えても1日5000円くらいあればだいたいまかなえるはずです。

そのため、医療保険で治療費だけまかなえれば良いと考えるのであれば5000円程度にしておき、入院が長引いて収入が減ることにも備えたいのであれば高めに設定しておくというのが基本の考え方です。

ただし、短期の入院でも50万~100万という医療費が発生することがあります。仮に4日で100万円なら先述の例では自己負担額は8万7430円ですが、これを4日で割ると2万1857円となります。入院給付金日額を1万円にしていても、受け取れる入院給付金は4万円にしかなりません。これを補うものとして「短期入院特約」を用意していている商品もありますし、5日以内の入院は5日分の入院給付金を支払う商品もあります。

話は非常に複雑なのですが、複雑であることがプロの間でも意見が割れる理由です。そのため医療保険で治療費だけ備えたいなら1日5000円、収入減少にも備えたいなら8000円~1万円程度にしておき、短期入院特約を付加しても良いでしょう。

1入院あたりの支払限度日数の選び方

1入院ごとの支払限度日数とは、1回の入院で入院給付金が支払われる限度日数です。

1入院あたりの上限と通算の上限があります。60日型または120日型にしている人が大半ですが、180日型、360日型、730日型、1095日型という長いタイプを用意している商品もあり、逆に30日型や40日型という短いものもあります。

厚生労働省のデータによれば2016年の平均入院(在院)日数は28.5日で、年々減少しています。そのため支払限度日数は短くて良いという人が多いですが、平均を見るのではなく長期入院を想定して備えなければ保険に加入する意味は半減します。

関連記事:平成28年(2016)医療施設(動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省

うつ病や統合失調症といった精神障害や脳血管疾患など、3カ月~半年程度の期間にわたって入院する病気もあります。

これらの病気にかかると必ず入院が必要になったり長期入院になったりするわけではありませんが、普通の人でも可能性があるので、そうなったときに役立ってこそ保険といえます。

そのため、できれば120日型か180型くらいの長く保障されるタイプを選ぶのがおすすめです。

その他の注意点

その他、以下の点についても悩む人がいると思われるので解説しておきます。

【日帰り入院を対象とするか】

日帰り入院は医療費がそれほど高額にならないので保険で備えないといけないようなものではありません。

ただし入院したのに保険会社からお金がもらえないことを嫌う人が多いことから、最近の医療保険はおおむね日帰り入院から保障しています

【3大疾病での支払限度日数を無制限に保障する保障は必要か】

3大疾病とはがん、急性心筋梗塞、脳卒中を指します(がん、心疾患、脳血管疾患の場合もあります)。一部のがんや脳卒中では長期入院することもあるのでこれらが無制限になるのは良いことですが、保険料を見て金額に見合うかどうか判断しましょう。

がん保険に入っているなら、がんによる入院はたいてい無制限で保障されているので保障が重複します。

【通算日数はあまり迷わなくて良い】

通算保障日数は730日、1000日、1095日のいずれかに設定されています。730日でも丸2年なので、これを使い切る人はほぼいないでしょうから気にする必要はないでしょう。

手術給付金

手術給付金の保障対象は、最近の傾向だと公的医療保険制度の対象となるものと先進医療にあたる手術を受けたときに給付金を支払うようになっています。

また、手術の種類にかかわらず一律で1回あたりいくらと決めているタイプと、手術の難易度によって金額をわけているタイプがあります。

手術給付金の支払い方についてはあまり気にしなくて良いでしょう。なぜなら入院給付金日額のところで説明したとおり、医療費の自己負担額はトータルの医療費に高額療養費制度を適用した後の金額となるため、手術の難易度で変わるわけではないからです。

そのため、一律で10万円程度を支払うもの程度で良いと考えられます。

放射線治療給付金

放射線治療を受けたとき、1コース(クール)につき1回給付金を受け取れる保障です。

放射線治療が行われるのはがんの治療が大半ですが、がんの治療においては手術のかわりに放射線治療が行われることを想定して保障していると考えられます。

なお以前は手術給付金に含まれている保障でしたが最近はわけているのが一般的です。手術給付金として支払うとわかりづらいため請求漏れが起きてもおかしくないので、別にしたことは良いことだといえるでしょう。

特約の選び方

特約は保険会社によってさまざまですが、ここでは一般的なものを取りあげて解説します。

先進医療特約

厚生労働省の指定する先進医療を受けたときに、技術料相当額(その先進医療固有の費用)を保障するものです。

先進医療は100種類ほどしかなく使うことがないと指摘する人も多いですが、指定されているものは入れ替わるため将来において役立つ技術が対象となる可能性もあり、保険料も安いことから付加している人は非常に多いです。

女性特約

女性特有の病気(乳がん、子宮筋腫、卵巣のう腫など)にかかった場合、給付を手厚くする特約です。

入院給付金を増額するものが大半です。女性特有の病気だと治療費が高くなるわけではないので一般的には不要ともいえるのですが、乳がんの治療で乳房切除を行ったときに再建の費用を保障してくれるものもあるので、このタイプは検討の余地があります。

また出産は異常分娩のリスクが高いため、出産の予定がなくなるまで付加しておきその後に解約するというのも1つの使い方です。

健康祝い金特約

所定の条件を満たしていると、5年~10年ごとに5万円程度の祝い金を支払う特約です。

祝い金がない商品と比べれば保険料は高いうえ、所定の日数を超える給付金を受け取ると祝い金を受け取れないという条件がつきます。そのため入院したときに給付金を請求するのをためらうという本末転倒の事態になるので、あまりおすすめできません。

3大疾病特約、5疾病特約、7疾病特約

所定の疾病で所定の状態に該当したときにまとまった一時金を受け取れる特約です。

3大疾病については先述したとおりですが、5疾病や7疾病は3大疾病に糖尿病、高血圧性疾患、肝疾患、腎疾患などが含まれます。

がん保険に入らないのであれば、その代わりとして3大疾病特約に加入しておき診断確定された時点でまとまったお金を受け取れるようにしておくのも良いでしょう。また、脳卒中のときにも役立ちます。

ただし、脳卒中や脳血管疾患は罹患しただけでは対象にならない商品がほとんどです。その他の条件は保険会社によってかなりの差があるので、その疾病によって入院を開始するなど条件の緩い商品を選ぶのがおすすめです。

がん関連の保障

がん保険に加入しない人を想定したがん関連の特約を多く用意している商品もあります。

別途がん保険に加入しないのであれば、3大疾病特約で100万円程度の一時金がもらえるように加入するのがおすすめです。それ以上の保障がほしいのであれば単体のがん保険を利用しましょう。

その他の要素の選び方

以上のほか、大事な点について解説します。

保険期間(定期か終身か)

医療保険の加入期間は終身で加入する方法と期間限定(定期)の2つがあります。

終身医療保険に加入するなら「終身で」と考える人が多いですが、老後は医療費だけでなく介護費用がかかる可能性があること、仮に年1%の物価上昇があると30年で35%程度も価値が下がることを考えると、特に若い人が長期契約である終身医療保険を契約するのは得策とは言えないかもしれません。

詳しくは20代は掛け捨てと積立、どちらの保険に加入するべき?の記事を御覧ください。

そのため医療保険に頼るのは60歳程度までにしておき、老後の医療費は介護費用も兼ねて貯蓄で備えるというのも1つの方法です。

その場合は初めから60歳までと決めて加入するのではなく、終身医療保険に加入して解約したいときに解約するという利用の仕方もあります。

保険料の払い方

保険料の払い方は終身払いと短期払い(月払い、半年払い、年払い、60歳払済など)があります。医療保険の保険料は60歳くらいで払い終えるように加入する人が多いようです。

短期間で払い終える場合は保険料の総額は安くなりますが、途中で不要になったら解約することを考えている場合は終身払いにしておくのが良いです。

短期払いにするなら年払い程度にしておくのがおすすめです。

まとめ

ここまで考えてから商品を選べば、少なくとも大きな間違いはないでしょう。

ある程度、考えてから保険ショップに行って条件に合う商品をピックアップしてもらい、その中から保険料の安い商品を選ぶのが基本です。

これくらいの知識があれば保険屋さんの言いなりにはなりませんので、あとは保険ショップで相談してみましょう。

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