自動車保険

自動車保険の種類と特徴を分かりやすく解説

自動車保険にはいくつかの種類があります。

これから初めて自動車保険に加入する場合はもちろん、よく解っていないまま自動車保険に加入しているという方も少なくはないでしょう。

よく解っていないままだと、いざという時にきちんと補償が受けられなかったり、無駄な保険料を支払うことになりかねません。

本ページでは自動車を運転するなら知っておくべき「自動車保険の種類と特徴」についてわかりやすく解説します。

自賠責保険と任意保険

自動車保険には大きく分けると以下の2種類があります。

  • 「自賠責保険」
  • 「任意保険」

自賠責保険は加入が義務付けられているもので、車を購入する際に必ず加入することになります。また車検時に自動的に更新をすることとなり、車検時に支払う金額にもこの自賠責保険の金額が含まれています。

任意保険自分の意志で加入をするかどうかを決める自動車保険です。複数の保険会社が取り扱っている商品の中から自分に合ったものを選んで加入します。

任意保険の全体の加入率は2015年3月時点のデータで約73.8%となっています。4台に1台は加入していない車があるものの、基本的には自動車を購入したら一緒に加入しておくべきものだと考えておいていいでしょう。

なぜなら、自賠責保険のみで任意保険を掛けていないと大きな事故を起こしたときに数億円程度の高額な損害賠償を支払わなければならない可能性があるからです。

自賠責保険の補償内容

加入が義務付けられている自賠責保険では、自動車事故で相手にケガをさせたり死亡させてしまった際に必要となる「対人補償」が受けられます。

相手の被害に対する補償金額は以下の通りです。

<自賠責保険の補償金額>
  1. 死亡補償(葬儀費や被害者または遺族の慰謝料など)…1名につき3000万円
  2. 高度障害補償(事故で障害が残った場合)…1名につき4000万円(障害の度合いにより金額が変わる)
  3. 障害補償(事故でケガをした際の治療費・休業損害費・慰謝料など)…1名につき120万円

一見、3000万円や4000万円の補償金額があるので自賠責保険にだけ加入していれば十分では?と思ってしまいます。

しかし自動車事故で相手に被害を与えてしまうと、最悪数億円以上の高額な損害賠償を支払わなければならなくなります。特に死亡させたり障害が残ってしまった場合はほとんどのケースで億を超えると考えていいでしょう。

実際にあった高額判決の例を見るとそのリスクがよく解ります。

損害額 被害者職業・年齢 被害者態様
5億2853円
(2011.11.1)
眼科開業医・41歳 死亡
3億9725円
(2011.12.27)
大学生・21歳 後遺障害
3億9510円
(2011.2.18)
大学生・20歳 後遺障害
3億8281円
(2005.5.17)
会社員・29歳 後遺障害

億単位の損害賠償を支払うこととなると、生活は非常に苦しいものとなります。満足な暮らしができない可能性も少なくはありません。

また、自賠責保険では対人補償しか受けることができません。事故で何か物や建物を壊してしまった際は全て自己負担となります。また、自分自身がケガをしたときの補償も受けられません。

任意の自動車保険の補償内容

自賠責保険では補えない分の補償をカバーするために加入するのが任意保険です。

自分の意志でどの保険会社にするかを選ぶことができ、補償内容も自分で選べます。基本的には補償内容を充実させればさせるほど保険料が上がります。

年齢が若いと保険料が高額になるケースもあります。しかし前述したように自賠責保険のみでは補償が不十分です。もしものためにも任意の自動車保険には加入しておいた方がいいでしょう。

任意の自動車保険の種類

任意の自動車保険で受けられる補償には様々な種類があります。

もちろん出来るだけ補償は充実させておいた方がいいですが、保険料が高くなるので必要なものだけを厳選して加入しなければなりません。

自動車保険の補償には最初から加入することが決まっているものと、後から自分の意志で追加して加入するものがあります。それぞれの特徴をチェックしておきましょう。

対人及び対物(相手を補償)

対人補償と対物補償は、自動車保険の基本の補償となる部分です。原則はセットで加入することとなり、この補償を外すことはできません。

対人補償と対物補償とは事故を起こしてしまった際の相手への補償です。保険会社によっては金額も任意で選ぶことができます。

しかし自賠責保険のご説明でも記載したように、事故を起こしてしまうと場合によっては億単位の損害賠償が発生するケースがあります。

そのような事態に備えるためにも対人及び対物の補償金額は「無制限」としておくべきだと考えられています。

無制限にしておけば数億円の損害賠償が必要となった場合でも保険会社から補償を受けることができるので生活が破たんすることはまずありません。

対物に関しては無制限にする必要はないという意見も多いですが、保険料が大きく変わるわけではないので万が一に備えて無制限にすることをおすすめします。

無保険車障害保険(自分を補償)

対人対物と同様にセットで加入することとなっているケースが多いのが、この無保険車傷害保険です。

無保険車傷害保険とは事故をして相手にケガをさせられたり、障害が残ったり死亡してしまった際に備える保険です。

つまり自分を守るための保険

無保険車傷害保険は事故をした相手が無保険(任意保険に未加入の車やバイクなど)の場合に「自分が契約している対人補償と同じ範囲内」で本来相手が支払うべき金額を保険会社から受け取ることができるというものです。

もし相手から被害を受けた場合は、相手に損害賠償金を支払って貰います。自賠責保険の範囲内であれば問題ありません。しかし損害賠償額が自賠責保険の範囲を超えると問題が出てきます。

損害賠償億単位の損害賠償が認められても、相手が無保険で支払い能力がないと十分な支払いを受けられずに泣き寝入りになるケースも少なくありません

そういった自体に備えるためにもこの保険への加入は必須だと言えます。

基本的には自動でセットとなっているケースがほとんどですが、セットになっていない自動車保険もあるので必ずチェックしておきましょう。

車両保険(自分の車を補償)

車両保険は事故をしたときに自分の車が壊れたり廃車状態になったときに受ける補償です。車の修理費用や、廃車になって新車に買い替える際の購入費用などを保険金として受け取ることができます。

車両保険はセットになっていることはなく、自分で加入するかどうかを決めることになります。

車両保険は保険料が高いので加入しない方も居ます。しかしローンが残っていたり高い車を運転しているという場合は加入をしておいた方が良い場合もあるので、必要に応じて加入するかどうかを決めましょう。

新車か中古車か
ローンを組んでいるか
車が壊れたら買い替えを検討しているかどうか
車の購入費用がいくらだったか
少しの修理費なら支払える貯蓄があるかどうか

関連記事:車両保険は必要?入るべきかどうかの決め手は何か?

上記のような点を確認して車両保険が必要かどうかを考えておくといいでしょう。

人身傷害保険(自分を補償)

人身傷害保険は自分が事故をしたときにケガの治療費や入院費などを受け取るための保険です。

死亡したら家族へ損害金や葬式代、障害を受けたら働けなくなったために発生した損害金などを受け取ることが可能です。

自動車保険に加入する人の約9割が付けている保険と言われており、重要度が高いものとなっています。

基本的には万が一のために着けておくべきですが、医療保険や死亡保険に加入している場合は補償内容が被ってしまい、保険料が無駄になる可能性もあります。

加入の際は他に加入している保険と内容が被らないかといった点を確認して、保障内容や保険金額を決めるといいでしょう。

参考記事:自動車保険でよく言われる人身傷害保険とは?

搭乗者傷害保険(自分を補償)

搭乗者傷害保険は前述した人身傷害保険と似た内容の保険です。死亡時やケガで入通院が必要になったときに一時金が受け取れます。

人身傷害保険に比べると支払う保険料は少なくなりますが「その分乗車中の事故しか保障されない」「貰える金額が少ない」といったデメリットもあります。

基本的には人身傷害保険に加入するなら加入は不要です。

ただし「2台目である」「家族が人身傷害保険に加入している」などの理由から人身傷害保険には加入しない場合は搭乗者傷害保険に加入しておいてもいいでしょう。

その他特約(オプション)

その他にも自動車保険には様々な特約があります。

保険料を抑えたい場合はできるだけ特約を付けないほうが良いでしょう。しかしそれぞれの状況に応じて加入しておくべき特約もいくつかあります。

どういった特約があり、優先的に加入すべきなのはどの特約かという点は以下の記事を参考に考えてみましょう。

参考記事:自動車保険の特約はお得か?加入すべき特約と不要なものを解説

保険の見積もりサイトなどでは「おすすめ」「たくさんの人が加入しています」といった言葉が特約に付けられていることも多く、深く考えずにチェックマークを付けて加入をする方が多いです。

しかし「よく考えてみると不要だった」という特約も少なくはありません。

保険料が月数百円程度の特約であっても、いくつも加入していたり年間の金額で見てみると安くはない金額になっている可能性があります。

安易に加入を決めず、本当に必要かどうかを考えてから加入するように心がけましょう。

自動車保険は会社は違ってもルールは同じ

任意の自動車保険は色々な損保会社が取り扱っており、その数は数十社に上ります。しかし基本的にはどの会社でも共通のルールに基づいて運用されています。

保険料が違ったり、補償内容に若干の違いはありますが基本的にはほとんど同じような仕組みになっていると考えていいでしょう。

例えば、事故をすれば保険料が上がる等級のルールはどの保険会社も全く同じです。若ければ若いほど年齢条件がついて保険料が上がったりする仕組みも年齢の区分が保険会社によって若干違っては来る者の基本的には同じです。

なので保険会社の乗り換え時も等級や事故歴等すべて引き継がれます。

どの保険会社を選ぶかということも大切です。しかしある程度ルールが同じなので、まずは「どんな補償内容にするか」という点を考えておくといいでしょう。

代理店型とダイレクト型

任意の自動車保険には代理店型とダイレクト型というものがあります。

代理店型とは大手の損保会社が手掛けており、各地域の代理店が取り扱っている自動車保険です。加入などの手続きは基本的に対面で行われます。

自動車販売会社も兼業で保険代理店をしており、多くの人は車購入と同時にこちらで加入しています。

ダイレクト型「通販型」とも呼ばれておりインターネットや電話などを使って加入手続きが行われます。事故対応などもコールセンターへの電話で対面することは基本的にありません。

代理店型は対面型なので安心できる・事故対応も任せておけば良いなどのメリットがある分、保険料が高くなります。

通販型は事故対応はある程度自分でしなくてはならない、直接担当者に合うことがないといったデメリットがありますが保険料は安くなります

近年はデメリットが少ないダイレクト型保険も増えており、多くの人が安いダイレクト型保険を選択しています。それぞれにメリット・デメリットや向き不向きがあるので自分にはどのタイプがあっているかをチェックしておくといいでしょう。

参考記事:自動車保険は代理店型とダイレクト型のどちらが良いか?それぞれ特徴をまとめる

まとめ:自分に必要な保険を見極めよう

沢山の種類がある自動車保険。加入の際は悩んでしまうことも多いでしょう。

しかしポイントを抑えておけばそこまで難しくはありません。

今回ご紹介した基本的な保険の内容をしっかりチェックしておけば、最低限必要な保険や自分に必要な保険の見極め方が把握できます。

任意保険は自動車に乗るなら絶対に加入しておくべきです。

しかしある程度自分で「どんな補償があるのか」「どういった内容なのか」という点を知っておかなければ、無駄な補償を付けて保険料が高くなってしまう子可能性があります。必要だった補償が付いておらず、いざという時に困ってしまうということにもなりかねません。

これから自動車保険に加入を検討している方はある程度内容を知ったうえで加入する。現在加入している自動車保険がある方は補償内容に無駄や不足が無いか確認する。その際には本ページでご紹介した内容をぜひ参考にしてみて下さい。

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